コラム
中南滋充
新築戸建て購入時に現金はいくら必要?「諸費用」の内訳から金額の相場まで解説!
資金計画
こんにちは!アヤホームの中南です。
新築住宅関連の広告を見ていると、「月々●円から買える!」「●千万円台で買える!」といった謳い文句が目に飛び込んできます。当然のことながら、マイホームを購入する際にまず気になるのは物件価格。ただし、家を建てるために必要なのは、それだけではありません。土地・建物の購入代金以外に、さまざまな「諸費用」がかかってきます。これは、新築の注文住宅でも建売住宅でも、さらには中古住宅でも分譲マンションでも同じ。それぞれ必要な費用の種類や金額は異なりますが、諸費用はどんな住宅を購入する際にも支払いが発生するものです。
今回は、新築戸建てを購入する際の諸費用にはどのようなものがあるか、その内訳や金額の目安などについて解説します。
1.住宅購入にかかる諸費用とは?
家を買うとき、物件の購入代金以外に必要となるのは、不動産会社に支払う手付金や金融機関に支払う手数料、保険料、税金など。それらをまとめて「諸費用」と呼んでいます。住宅を購入する際はもちろん、入居後に発生する諸費用もあり、事前に把握しておかないと予想外の出費にとまどってしまうかもしれません。ぜひ、今回の内容をふまえて資金計画を立てていただければと思います。
基本的に、諸費用は現金で用意するものですが、最近では、諸費用を物件価格とあわせて住宅ローンに組み込める金融機関も増えてきました。とはいえ、印紙代や手付金などの諸費用は、住宅ローンが実行されるまでの間に支払う必要があります。そのため、手持ちの資金が全くない状態での住宅購入は難しいと言わざるとえません。
2.諸費用の内訳
諸費用は、住宅の購入時、住宅ローン利用時、保険加入時など、ステップごとに発生します。いつ、どんなお金が必要になるか、しっかりと押さえておきましょう。
◉新築戸建て購入時
まずは、購入する住宅が決まったときに支払う費用について紹介します。
◇手付金
手付金は、物件の買主であるみなさんが、売主に対して支払う費用です。売買契約時に、購入する物件代金の一部として支払います。手付金の相場は、物件価格の5%から10%程度。4,000万円の物件であれば、200~400万円必要です。手付金は、頭金を一旦預けるというイメージで、最終的には物件の購入代金から差し引かれます。
◇印紙税
新築一戸建ての購入に際して交わす売買契約書は、課税対象の文書です。そのため、契約書に規定の金額分の印紙を貼って提出します。印紙代は契約金額によって異なりますが、契約金額1千万円から5千万円までの場合、印紙税の金額は20,000円。基本的に、印紙税は現金での支払いに限られます。
◇仲介手数料
新築戸建てを購入するには、当社のような分譲会社から直接購入するケースと、仲介会社を介して購入するケースの2通りがあり、仲介会社を介して購入する場合には仲介手数料が発生します。
仲介手数料の金額は会社によって多少異なりますが、上限が法律によって定められています。
【売買価格(税込)400万円超:3%+6万円】
この計算式で算出された金額以下に設定されることとなりますが、少なくとも100万円以上必要となるケースがほとんどです。
仲介手数料は現金での支払いが基本となるため、仲介手数料が必要な物件がどうか、事前にしっかりと確認されることをおすすめします。
◉住宅ローン利用時
住宅購入の際に多くの人が利用する住宅ローン。そんな住宅ローンを利用するためにもさまざまな諸費用が発生します。
◇印紙税
上記の売買契約書と同様に、金融機関と締結する「金銭消費貸借契約」、いわゆる住宅ローンの契約書も印紙税の課税対象です。
◇融資手数料(事務手数料)
住宅ローンを借りる金融機関に対して支払う手数料のこと。各金融機関で金額は異なりますが、一般的には3〜5万円が相場です。
◇保証料
住宅ローンは、契約者が万が一住宅ローンを返せなくなった場合、保証会社が金融機関に弁済する仕組みが取られています。保証料は、その保証会社に支払う費用です。
保証料の支払い方法には、住宅ローン借入時に一括で支払う方法と、金利に上乗せして支払う方法の2種類があります。
◉保険加入時
新築戸建てを購入する際に加入する保険は、主に以下の3つです。
◇団体信用生命保険料
団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者に万が一のことがあった場合に、保険会社が残債を一括弁済してくれる生命保険のことをいいます。多くの住宅ローンで、この保険への加入が必須条件となっていますが、保険料は住宅ローンの金利に上乗せされるケースがほとんどです。
◇火災保険料
火災保険への加入も必須条件となっている住宅ローンがほとんどです。一般的に、保険会社や補償内容などは自由に選択できます。
◇地震保険料
住宅ローンを組む際に、地震保険への加入を条件としているケースはまれですが、日本は地震大国です。通常の火災保険だけでは地震の被害は補償されないため、地震に備えるためには別途、地震保険への加入が必要です。
◉登記に必要な費用
新築戸建てを購入するにあたっては、土地の所有権移転と建物の保存登記を行う必要があります。手続き自体は司法書士に一任するケースがほとんどですが、以下の費用が必要となります。
◇登録免許税
不動産登記にともないかかる税金。税額は、固定資産税評価額に税率をかけることによって算出できます。
◇司法書士報酬
登記手続きには専門的な知識が必要となるため、各種登記は司法書士が代行します。一般的には、不動産会社や住宅会社から紹介される司法書士に依頼するケースがほとんどです。
◇土地家屋調査士報酬
一戸建てを新築する場合には、建物表示登記のために調査が必要な場合も。その際には、登記を代行する土地家屋調査士への報酬も必要です。
◉物件引き渡し後にかかる費用
◇不動産取得税
家や土地などの不動産を取得した人が、都道府県に納める税金です。税額は、固定資産税評価額の4%。物件の引き渡し後に届く納税通知書で納めます。
◇引越し費用
引越しの費用はもちろん、仮住まいが必要な場合にはその家賃なども必要です。
◇家具・家電購入費用
新居に暮らすなら、家具や家電も新たに買い替えたいという方は多いことでしょう。それらの購入費用も頭に入れて、資金計画を立てることが大切です。
◇固定資産税・都市計画税
固定資産税は、所有している不動産に課税される税金です。その年の1月1日時点で所有している不動産に対して、5〜6月頃に自治体から納税通知書が届きます。
都市計画税は、都市計画法によって定められた「市街地区域」内にある土地・建物に対して課せられる税金で、固定資産税と一緒に納付します。
3.新築戸建ての諸費用の金額の目安
中古住宅購入時の諸費用は、物件価格の7%~10%程度と言われているのに対し、新築戸建ての場合はおおよそ3~5%程度が相場です。
たとえば、4,000万円の新築戸建てを購入するなら、諸費用は200万円程度。この金額を、物件価格にプラスして用意する必要があると覚えておいてください。
とはいえ、最初にお伝えした通り、最近は諸費用も住宅ローンに組み込める金融機関が増えてきました。そのため、自己資金が少ない中でマイホームを取得されている方もたくさんいらっしゃいます。「自己資金がないから…」と諦めず、まずはご相談いただければと思います。
4.マイホームのことは、家とお金の専門家に相談!
アヤホームには、ファイナンシャルプランナーの資格を持ったスタッフが複数在籍しております。お金にまつわることは何なりと、私たちにご相談ください。どんな疑問やお悩みにもお応えいたします!